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新製品体感イベント 2016 winterでsd Quattro HやSPP6.5について色々と聞いてきた。

熱心なユーザーが会場の予約状況を見てイベント日時を予想するぐらい
都内でのシグマ関連のイベント会場として定着したpolygon青山で先週末開催された
新製品体感イベント 2016 winter”へ行って発売前のsdQHSPP6.5について色々と聞いてきた。


■sdQH内で保存されたDNGはカメラ内現像出来るか?
・出来ない。

■sdQH内で保存されたDNGはSPPで現像出来るか?
・現像は出来ない。が、画像の再生や拡大は可能。

■なぜDNGとX3F(やJPEG)の同時記録が出来ない?
・カメラ内DNGは撮影情報をX3F形式に保存してからDNG形式に変換するのではなく
 直接DNG形式で保存するためX3FとDNGの同時記録は不可能。

■なぜDNGは無圧縮?
・圧縮DNGも検討したが圧縮工程に時間がかかり書き込み渋滞で撮影が止まってしまう。
 ファイルサイズは大きくなるが無圧縮DNGの方が撮影を継続出来る。

■SPPでDNG形式で保存出来るようになるか?(過去写真含む
・6.5では出来ないが技術的には不可能ではない。今後の要望次第。
 しかし撮影情報を直接DNG形式に保存するカメラ内DNGと違い、一度X3F形式で
 保存されたデータを元にするので恐らくカメラ内DNGと全く同じにはならない。
 (カメラ内JPEGとSPPでJPEG書き出ししものが同じにならないのと同じ理由かも)

■sdQHの写真をSPPでクロップ出来るか?
・出来る。アスペクト比変更のプルダウン項目内にクロップ後の各アスペクト比の選択肢が追加される。

■X3F・TIFF・DNGそれぞれの違い・優劣は?
・X3FとSPPとの組合せがやはりベスト。
・TIFFやDNGの規格内に無いパラメータの情報は切り捨てられる。
 (3層個別のデータ構造・カラーモード・アスペクト比など)
・TIFFとDNGでの明確な優劣はないが極端な補正をすると16bit、12bit、8bitの差は出てくる。
・加工・修正した場合TIFFは直接データに上書きされるが
 DNGは加工・修正した履歴を別ファイルに保存する形式なので元ファイルは非破壊。
 よって元データが破損するリスクはDNGの方が低い。

■SPP6.5やGPU対応について。
・SPP6.5からMac版も64bit仕様になるのでPCのスペックを活かせられるようになる。
 ただし推奨メモリが3GBから8GBに上がるので搭載メモリの少ないPCでは逆に遅くなるかもしれない。
・GPUに対応させるか否かは環境設定で選択する。
・複数のGPUを認識した場合はどれか一つを選択する。
・専用メモリを持たないオンボードGPUではCPUとメモリの取り合いになるので
 専用メモリを積んだGPUの方が速度は上がる。
・GPU対応に加えて64bit化もされるMac版の方が処理速度UPを実感出来るだろう。
・GPUが処理を担当するのはレビューウインドウ(現像工程)から。
 メインウインドウ(サムネイル画像表示)での速度UPはない。

■sdQとsdQHの違い(熱・シャッターなど)
・センサーサイズとセンサー内配線以外の基本構造は同じ。
・sdQHでクロップせずにAPS-C専用DCレンズを使う場合、評価測光だと周辺の黒潰れ部分が
 露出決定に影響を及ぼしてしまうので中央部重点平均測光に切り替えた方が良い。

■その他の変更点
・Auto現像のチューニングが6.5から変わった。
 今まではただ適正露出にバランスを合わせるだけだったが
 6.5からは見映えを意識したチューニングに変更。
 具体的にはコントラスト高め、彩度少し抑えめ、といった方向性との事。※差分未確認
・ノイズリダクション性能が向上。今までよりもひとコマ分ぐらい改善している。※差分未確認
・SFDモードに動体補正機能が追加される。
 今まで枝葉など微ブレした部分のある1枚が合成候補に入っていると
 ブロックノイズ状になってしまってい、合成候補から外す必要があったが
 6.5では上手い具合に補正してくれるらしい。※差分未確認
・上記3点の変更は今までの撮影データにも反映されるので
 今までの写真も是非現像し直してみて欲しいとの事。


といった感じでした。
お陰でsdQHとSPP6.5の発表時点では分からなかった部分がかなり解消された。
同じくイベントに参加していた大貫円さんによればGPUでの処理をONにする事で
「CPU処理よりおおむね2割程度速い」との事

今のSPP6.4.1と6.5とでどれだけ速度差が出るかは各々のPC構成に大きく左右されるので
一括りには出来ないけど、試しに会場に置いてあったノートPCでsdQHのデータをいじってみたら
ウチのPCでDP2xの軽いデータをいじってるみたいに反応が素早くてビックリした。

sdQHのDNG保存対応はシグマ以外のメーカーのカメラも使っててLightroomやPhotoshopなどで
撮影データを管理・現像してる人には同じワークフローでFoveon機のデータを扱えるようになるので
恩恵は大きいだろうし、sdQやsdQH購入のハードルを大きく下げる事に繋がるだろうから良い事だけど
三層それぞれのデータが記録されているからこそのモノクロモードだったりといったX3F形式だけの特徴を
DNGはゴッソリ捨ててしまうのでFoveon機を存分に楽しむという意味では非常に勿体無い気もする。
SPPがGPUに対応する事で速度的なハンデは減りつつあるし、DNG保存に対応する事をキッカケに
sdQやsdQHを購入するって人も試しにX3Fで撮ってSPPで現像してみる事をオススメします。
俺自身DNG保存対応を知った時は『ついにLrで一括管理出来るか!?』と期待したけど
今は純粋にSPP6.5がウチのPC環境でどう動いてくれるかの方が気になってたり…

SPP6.5は早ければ今週末の16日、遅くともsdQH発売の20日には公開されるハズ。楽しみだ。
そうそう、sdQHが無事に発売まで漕ぎ着けた事で、今後はファームアップで使い勝手を向上させる事にも
リソースを割けるようになるとの事。sdQの使い勝手に関しては色々と要望したい事があるので
今度まとめてみようと思う。来年は来年でまた新たな何かが出てくるんだろうけど
sdQもsdQHも(そしてdpQシリーズも)まだまだ進化させられるハズだ。


最後に体験イベントの日に昼飯がてら代々木公園~原宿~表参道をDP2xで撮り歩いた写真をどうぞ。
最新のsdQやsdQH、そして未だ見ぬdpQH(仮)や新レンズなんかも気になりはするけれど
今はQuattro世代ともMerrill世代とも違う初代DPシリーズの色味に首ったけ。
素朴だけど力強い描写は秋冬の景色や光にマッチする気がする。
下記以外の写真もFlickrにUP済みです。→コチラ←
20161214_34_SIGMA DP2x street snap
SIGMA DP2x / F2.8 1/400秒 ISO100■

20161214_33_SIGMA DP2x street snap
SIGMA DP2x / F4.0 1/250秒 ISO100■

20161214_31_SIGMA DP2x street snap
SIGMA DP2x / F2.8 1/500秒 ISO100■

20161214_26_SIGMA DP2x street snap
SIGMA DP2x / F2.8 1/320秒 ISO100■

20161214_22_SIGMA DP2x street snap
SIGMA DP2x / F2.8 1/500秒 ISO100■

20161214_19_SIGMA DP2x street snap
SIGMA DP2x / F2.8 1/500秒 ISO100■

20161214_10_SIGMA DP2x street snap
SIGMA DP2x / F2.8 1/125秒 ISO100■

20161214_08_SIGMA DP2x street snap
SIGMA DP2x / F5.6 1/400秒 ISO100■

20161214_07_SIGMA DP2x street snap
SIGMA DP2x / F2.8 1/160秒 ISO100■

20161214_06_SIGMA DP2x street snap
SIGMA DP2x / F2.8 1/1250秒 ISO100■

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