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SIGMA Photo Pro (SPP) 6.5.1 公開!SPP6.4.1と比較してGPUの恩恵を検証してみた。

SIGMA sd Quattro HSCP1.3.0、そしてSPP6.5.0の公開で年内の発表は全てだろうな…
よし、サンプルデータ用意してSPP6.4.1とSPP6.5.0とで現像時間とかを比較してみよう…
なるほど、集計結果が集まってほぼ傾向が見えてきたぞ…結果をまとめてブログに書くか…
な~んて事をここ数日してたら、今日まさかのSPP6.5.1が公開!シグマさん頑張るなぁ…


という事でSPP6.4.1と6.5.1とで処理速度や動作の安定性がどう違ってくるかをテストしてみました。


【PCのスペック】
■メーカー・モデル名:マウスコンピュータ MDV ADVANCE ST 6300X
■OS: Windows 10 Pro
■CPU: Intel Core i7-920 2.67GHz
■メモリ: 12GB(1333MHz 2GB × 6枚)
■GPU: NVIDIA GeForce GTX 750 Ti(VRAM 2GB)
OSをVISTAから10にしたり昨年10月にGPUをGTX 285から750 Tiに交換した以外は
2009年春の購入時の構成そのままという老体PC。多分今の特別ハイスペックでもないノートPCに負ける。
各所で盛り上がるSPP6.5動作報告の話題に加わるには余りにも古過ぎて何の参考にもならないだろうけど
今までSPPの動作速度を計測したりはしてこなかったので今後の備忘録として残す。


【テスト方法】
■GPUのドライバーを最新(テスト時のVerは376.33)に更新する。
■上記PCのOSやSPPがインストールされてる内蔵HDD(これも購入当時から継続使用中の老体)の
 デスクトップにフォルダを作りDP2x、DP3M、sdQと世代の違うカメラのX3Fをそれぞれ20枚ずつ格納。
 コピーしてSPP6.4.1で現像する用とSPP6.5.0で現像する用との二組を用意する。
■上記フォルダをSPPで参照して同じフォルダにX3FからJPEG保存(画質12)する。
■現像設定はWB・晴れ、カラーモード・スタンダードで統一しておく。
■レンズプロファイルや白飛び低減、ハイライト拡張、ゴースト色低減などカメラによって
 あったりなかったりする項目のチェックは全て外す。
■SPP6.5.0からAuto現像の仕上がりに手が入ったので
 X3Fそのままのストレート現像とAuto現像の2パターンで計測する。
■以下のSPPのバージョンと環境設定違いの6パターンで現像+JPEG保存の時間を計測する。
 1. SPP6.4.1、メモリ追加なし
 2. SPP6.4.1、メモリ追加あり
 3. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化なし
 4. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化なし
 5. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化あり
 6. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化あり
■上書き保存にならないように各設定でJPEG保存されたデータを削除してから次のテストを実施。
■タイム計測はスマホ(iPhone6Plus)のストップウォッチ(なので±1秒ぐらいは公差)。
■テスト中に他のアプリが動いたり通知が来たりしないようにPC、スマホ共に
 他のアプリは起動せず、ネット接続も切ってテスト。


上記内容で
【カメラ3台 × ストレート現像とAuto現像の2回 × SPPの設定6パターン = 計36回計測】
しました。


【計測結果】
■DP2x → 20枚合計273.59MB(1枚平均13.7MB)
 01. SPP6.4.1、メモリ追加なし、→→→→→→→、ストレート現像 → 1m39s(4.95秒/1枚)
 02. SPP6.4.1、メモリ追加なし、→→→→→→→、Auto現像    → 1m39s(4.95秒/1枚)
 03. SPP6.4.1、メモリ追加あり、→→→→→→→、ストレート現像 → 1m41s(5.05秒/1枚)
 04. SPP6.4.1、メモリ追加あり、→→→→→→→、Auto現像    → 1m40s(5秒/1枚)
 05. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化なし、ストレート現像 → 1m36s(4.8秒/1枚)
 06. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化なし、Auto現像    → 1m41s(5.05秒/1枚)
 07. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化なし、ストレート現像 → 1m35s(4.75秒/1枚)
 08. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化なし、Auto現像    → 1m39s(4.95秒/1枚)
 09. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化あり、ストレート現像 → 1m35s(4.75秒/1枚)
 10. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化あり、Auto現像    → 1m40s(5秒/1枚)
 11. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化あり、ストレート現像 → 1m25s(4.25秒/1枚)
 12. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化あり、Auto現像    → 1m30s(4.5秒/1枚)

■DP3M → 20枚合計960.37MB(1枚平均48.0MB)
 01. SPP6.4.1、メモリ追加なし、→→→→→→→、ストレート現像 → 9m40s(29秒/1枚)
 02. SPP6.4.1、メモリ追加なし、→→→→→→→、Auto現像    → 9m38s(28.9秒/1枚)
 03. SPP6.4.1、メモリ追加あり、→→→→→→→、ストレート現像 → 9m41s(29.05秒/1枚)
 04. SPP6.4.1、メモリ追加あり、→→→→→→→、Auto現像    → 9m39s(28.95秒/1枚)
 05. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化なし、ストレート現像 → 6m23s(19.15秒/1枚)
 06. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化なし、Auto現像    → 9m36s(28.8秒/1枚)
 07. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化なし、ストレート現像 → 6m14s(18.7秒/1枚)
 08. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化なし、Auto現像    → 9m34s(28.7秒/1枚)
 09. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化あり、ストレート現像 → 6m16s(18.8秒/1枚)
 10. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化あり、Auto現像    → 9m32s(28.6秒/1枚)
 11. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化あり、ストレート現像 → 6m10s(18.5秒/1枚)
 12. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化あり、Auto現像    → 9m27s(28.35秒/1枚)

■sdQ → 20枚合計1027.32MB(1枚平均51.4MB)
 01. SPP6.4.1、メモリ追加なし、→→→→→→→、ストレート現像 → 11m25s(34.25秒/1枚)
 02. SPP6.4.1、メモリ追加なし、→→→→→→→、Auto現像    → 16m33s(49.65秒/1枚)
 03. SPP6.4.1、メモリ追加あり、→→→→→→→、ストレート現像 → 11m33s(34.65秒/1枚)
 04. SPP6.4.1、メモリ追加あり、→→→→→→→、Auto現像    → 14m25s(43.25秒/1枚)
 05. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化なし、ストレート現像 → 10m10s(30.5秒/1枚)
 06. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化なし、Auto現像    → 12m34s(37.7秒/1枚)
 07. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化なし、ストレート現像 → 10m06s(30.3秒/1枚)
 08. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化なし、Auto現像    → 12m38s(37.9秒/1枚)
 09. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化あり、ストレート現像 → 7m14s(21.7秒/1枚)
 10. SPP6.5.1、メモリ追加なし、GPU高速化あり、Auto現像    → 11m27s(34.35秒/1枚)
 11. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化あり、ストレート現像 → 7m09s(21.45秒/1枚)
 12. SPP6.5.1、メモリ追加あり、GPU高速化あり、Auto現像    → 11m12s(33.6秒/1枚)
※何度試しても現像する写真の順番を変えてもJPEG保存開始から7枚目でGPUエラーで止まってしまうので
 5枚ごとに分けてJPEG保存→SPP再起動、を4回繰り返す。表記時間は4回の保存時間の合計。



といった結果でした。


一番世代が古くファイルサイズの軽いDP2xのデータはSPP6.5.1でメモリ追加とGPU高速化の両方
ONにした時が一番速くはなるものの、全体としては良くも悪くも殆ど変化なし。
今まで通りエラーもなく安定して軽快に現像・保存出来る。

次にMerrill世代機代表のDP3M。
SPP6.4.1ではストレート現像とAuto現像とで保存時間はほぼ同じだったけどSPP6.5.1では
保存時間に差が生まれてストレート現像の保存時間が短縮された。PP6.5.0&6.5.1の内容に
メリル世代機の高速化は含まれてないのでなぜここまで明確な速度変化が表れたのかは謎だけど
6.5.0でも6.5.1でも同様の結果だったのでそのまま記載。6.4系から6.5系へのアップグレードでは
速度変化があったけど6.5.1上でのメモリ追加やGPU高速化をONにしても速度に変化は無かった。
sdQのようにエラーが出るワケでもなく、遅くなる事もなく、高速化だけが目立つ結果となったので
ある意味ウチのPC環境+SPP6.5.1の組合せで一番恩恵があったのはメリル世代機のDP3Mとも言える。

最後にQuattro世代機代表のsdQ。
SPP6.5.1のGPU高速化を使わないテスト5~8の間ではSPP6.4.1よりも高速化された。
SPP6.4.1までのAuto現像はただ単に適正露出に合わせるだけな仕上がりでLrやPsに投げる素材としては
良くてもそのままUPする気にはならないレベル。SPP6.5.0からチューニングに手が加えられて
コントラスト高め・少しアンダーで濃い目の仕上がり方でなかなかカッコイイ。
好みと合えばこのままUPしても良いと感じるし、ストレート現像とAuto現像の保存時間の差も縮まった。

ただし赤文字で書いた通りGPU高速化をONにすると保存開始から7枚目(SPP6.5.0では6枚目だった)で
必ずGPUエラーのアラートが出て止まってしまうのが難点。JPEG保存する写真の順番を変えても
同じ写真のJPEG保存を繰り返すなど方法を変えてもSPP起動から7枚目でGPUエラーが発生する。
過去のSPPにもあった作業中のキャッシュが溜まって落ちてしまうのと同じ症状のように感じる。
5枚ずつに分けてJPEG保存→SPPを再起動を4回繰り返して計測した4回の保存時間を合計すると
GPU高速化OFFの時よりも確実に高速化されてはいるので、何十枚でも処理落ちせずに
連続でJPEG保存出来る新バージョンが公開される事を待ち望んでいます。


JPEG保存時間に関してのテスト結果は以上。

でも、そもそもSPPで重さ(遅さ)を感じてたのは現像パラメータが並ぶレビューウィンドウ画面での動作。
sdQHの体験イベント会場でSPP6.5.0のデモ機を触った時はsdQHのデータがまるでウチのPCでDP2xの
データを現像してる時のように素早く反応して感動した。実際にインストールしてみてもDP2xと同等…
とまではいかないまでもSPP6.4.1までとは比べ物にならないぐらい反応が良くなってくれて凄く嬉しい。

この年末年始は撮りっ放しで終わってた写真を沢山現像出来そうだ!
20161227_01_Fiat 500
sd Quattro / 85mm F1.4 DG HSM A016 / F2.0 1/400秒 ISO100■

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