今日から新年度という事で、初めてのPC自作に挑戦し、11年振りにPC周りの機材を一新してみた!
今日から新年度がスタート。本来であれば満開の桜と共に新生活に胸を躍らせるような時期なのだけど
今年は新型コロナウイルスの感染拡大とその防止策によって世界各地が大混乱に陥っている。
もはやほんのひと月前のCP+中止に残念がっていた頃の事すら懐かしく感じる。
先が見えない不安はリーマンショックの後や、3.11の後を思い出す。
…だけど、落ち込んでばかりもいられないよね、って事で
11年もの長い間使い続けてきたPC関係を一新。
初めてのPC自作にも挑戦してみた。
これまでのPCは2009年春に発表・発売・購入したマウスコンピューターのMDV ADVANCE ST 6300X
というモデルをベースに購入時にBTOでDVD-RドライブをBD-Rドライブにカスタマイズしたり
壊れたグラボを交換したり、内蔵HDDをSSDに交換したりしながら使ってきた物。
定期的に掃除してた事もあってか、致命的な故障に見舞われる事もなく
2009年春から丸11年もの長い間活躍してきてくれた相棒。
今も不調もなく動いているので今後はサブPCに。
PCはここ数年「シグマから新しいカメラ(FFF)が出たらPCも新しくしよう」とずっと考えてはいたんだけど
センサー開発の遅れ、そしてプロジェクト自体の開発リスタート、と2年連続で延期されてしまった。
とは言え去年衝撃的な発表・発売されたSIGMA fpは非常に面白いカメラで、写真だけでなく
久々に動画も撮りたくなってきたけど4K CinemaDNGデータをハンドリングするには
さすがにこれまでのPCのスペックでは無理ゲー過ぎるぞ…というワケで、やっと
PCの更新を決断。どうせやるなら!と前々から興味があった自作に挑戦。
CP+に加えてフォトキナの開催中止も決定して、カメラ関係の新製品発表もしばらくなさそうだし
バイク関係もクルマ関係も今は大きなトラブルもなく、パーツを交換したいとか
他のクルマやバイクに乗り換えたいみたいな気持ちもないので
PC関係にお金を使うなら今しかない!ってね。
とは言え、最新のPC関係のトレンドを調べ始めるとスペックや機能に対する欲求は自ずと高まるばかり。
このままだとお金がいくらあっても足りない…って事で、時を同じくして毎年恒例のカメラ機材の
断捨離熱によってマイクロフォーサーズ関係を全て手放したところだったので、コレで得た
27万円を新自作PCと新モニターの購入予算の目安として各パーツの吟味が始まった。
まぁ…それでもやっぱり最終的には予算オーバーになるんだけどねw
PCの用途はこれまでと同じ写真現像とCADの二本柱と、新たに加わる動画編集。
マウスやキーボードやペンタブ、スピーカーや旧モニターなどまだまだ使える物は全て継続。
逆にこれまでのデスクトップPCは新PCが不調になった時のサブ用に丸々残すので
今回購入するのはデスクトップPCを構成する内部パーツと4Kモニター。
備忘録も兼ねて、新旧PCの各構成パーツと購入価格を記載。
=================================================
■ディスプレイ
旧:EIZO FlexScan HD2452W 24.1インチ1920×1200 画素ピッチ0.270mm ノングレア VAパネル
バックライトCCFL 最大消費電力110W 566(W)×362.5~480(H)×230mm(D)mm 10.3kg
新:BenQ PD3200U 32インチ3840×2160 画素ピッチ0.1845mm ノングレア IPSパネル
バックライトLED 最大消費電力110W 740.3(W)×490.2~640.2(H)×213.4(D)mm 12.5kg

◆購入価格 80911円
今回の新モニターはまず4K解像度と32インチ前後のサイズというのがマストでモデル選びをスタート。
写真現像用途だけで考えるならAdobeRGBの色域やハードウェアキャリブレーション機能が重視されるけど
4Kの32インチに加えてそれまで求めるとモニターだけで予算が全て消えてしまうレベルになっちゃう。
32インチの4Kモニターというだけならもっと安いモデルもあるけど、それらは全てVAパネル。
4Kで32インチでIPSパネルで、更にCAD用表示モードがあったりもして魅力的だった。
=================================================
■CPU
旧:Intel Core i7-920 2.66GHz(OC時2.93GHz) 4コア8スレッド TDP130W
新:AMD Ryzen 7 3700X 3.60GHz(OC時4.4GHz) 8コア16スレッド TDP65W

◆購入価格 43780円
これまでのPCはIntelだったけど「今新しくPC組むなら断然Ryzenだよね!」と皆が言っているのを
目にしてはいたので、流行りモノに乗っかってみようじゃないか!というノリでスタートw
モニターが先に決まってPC本体の予算は20万弱と確定していたので、その中で
1台丸々組むとなると3700Xが一番バランスが良いだろうと判断した。
=================================================
■CPUクーラーファン
旧:モデル名不明(Intel Core i7-920付属Intel LGA1366用リテールクーラー)
新:AMD Ryzen 7 3700X付属AMD Wraith Prism Cooler

◆購入価格 0円(CPUに付属)
CPUクーラーを別途購入する事も少し考えはしたけど、3700X付属のこのCPUクーラーは
2グレード上の3900Xまでも同じ物が同梱されているので、3700X用としては
十分な冷却性能があるだろうと判断。ただし塗り付け済みのグリスは
粘度が高過ぎてクーラー交換時にCPUごと剥がれるスッポン現象が起きると有名。
怖いので拭き取ってからこれまでのPCのメンテ用に購入してあったシルバーグリスを使用。
=================================================
■GPU
旧:ZOTAC GeForce GTX 750 Ti 2GB
CUDAコア数640 GDDR5 2GB 128bitメモリ 消費電力60W
新:ZOTAC GAMING GeForce RTX 2060 SUPER MINI
CUDAコア数2176 GDDR6 8GB 256bitメモリ 消費電力175W

◆購入価格 44800円
CPUと同じく最終的なスペックを左右する重要なパーツ。CPUはIntelからAMDに鞍替えしたけど
やっぱりGPUはNVIDIAから選んでしまうよね。購入したパソコン工房では同じRTX2060SUPERのグラボが
ZOTACの他にmsiのと玄人志向のもあって、性能も価格も横並びでどれにしようか迷ったけど
最終的にはデザインが好みでこれまでのPCにも入れてたZOTACのをチョイス。
ゲームはせず、CADを使うならGeForceじゃなくてQuadroだろ!ってのは正解でもあり、間違いでもある。
NVIDIA STUDIO DRIVERに対応したGPUであればGeForce系でも対応モニターと組み合わせれば
Quadroの特権だった10bit表示なども出来るようになってる。ウン十万円クラスのGPU
ならいざ知らず、5~6万クラスのGPUでわざわざQuadroを選ぶ理由はない。
=================================================
■マザーボード
旧:msi X58 Pro
新:ASRock X570 Steel Legend

◆購入価格 24068円
最新のAMD Ryzen CPUに対応してるチップセットはB450とX570があって前者の方が安いけど
各部の性能と先々の伸び代を考慮してX570をチョイス。その中で同価格帯でmsiやASUSのもあったけど
購入しに行ったパソコン工房で狙っていたRyzen 3700Xとのセット割引がされていたというのと
Steel Legendシリーズは安定性を重視したモデルだというのが目的と合致したので選択。
=================================================
■OSインストールSSD
旧:Western Digital WD Blue 3D NAND SATA SSD WDS500G2B0A 2.5インチ 500GB 200TBW
SATAIII 6Gb/s シーケンシャル読取最大560MB/s シーケンシャル書込最大530MB/s
新:CFD Gaming PG3VNF CSSD-M2B1TPG3VNF 3D TLC M.2-2280 1TB 1800TBW
PCIe Gen.4x4(NVMe 1.3) シーケンシャル読取最大5000MB/s シーケンシャル書込最大4400MB/s

◆購入価格 23848円
RyzenとX570の組み合わせの最大のメリットであるPCIe Gen.4接続に対応したモデルの中で最速のSSD。
正直当初はここまでハイスペックなSSDを購入するつもりはなかったし、容量も半分の500GBで十分
と思っていたけど、購入しに行ったパソコン工房の割引キャンペーンが予想以上だったので奮発。
=================================================
■メモリ
旧:Transcend JetRam DDR3-1333(PC3-10600) 2GB×6=12GB
新:ADATA XPG GAMMIX D10 DDR4-3200(PC4-25600) 16GB×4=64GB

◆購入価格 31960円(16GB×2枚で15980円のを2セット購入)
CPUとマザボ的には32GB×4枚で128GBまで対応してるけど、とてもじゃないけど予算内に収まらないので
16GB×2枚入りのを2セット購入して64GB構成に。モデル名にXPGとあるようにIntel構成に向けた
メモリだけど、AMD構成に挿しても今のところ相性問題とかは出ず、問題なく使えてる。
これまでのPCが2GBのを6枚も挿して12GB構成だった事を考えると感慨深いw
=================================================
■電源
旧:HEC HEC-580TD-TF 80PLUSグレード不明 580W
新:Cooler Master V850 GOLD 80PLUS GOLD 850W

◆購入価格 12480円
事前に絞り込んでいたCPUとGPUとマザボとメモリのスペックに、後々HDDやSSDを盛り盛りに
積んだとしても700Wもあれば十分事足りる計算だったのだけど、これまた購入しに行った
パソコン工房で850Wのこのモデルが台数限定で700~750Wのモデルと遜色ない
価格で売られていたので、「このチャンスを逃す手はないべぇ!」と購入。
ちなみに今回の初PC自作に色々とアドバイスをしてくれ、買い出し当日も一緒に来てくれたXENO先生も
「コレは安い!」と一緒に購入w こういうイレギュラーな特売はリアル店舗ならではの楽しみだよね。
=================================================
■5.25"光学ドライブ
旧:LG BH08NS20
新:Pioneer BDR-212BK

◆購入価格 7981円
俺もアマプラで映画を見る事が増えてるので光学ドライブの使用頻度はどんどん下がってはいるけど
それでもまだ無しには出来ないというのが実情。映画などのBDソフトを購入する事も減ってきてはいるけど
やっぱり大好きになった作品は裏の裏まで知りたくなって映像特典などを目的に買ってしまうのよね。
今回AMD Ryzen構成にした唯一のマイナス点は4K UHD BD再生に対応出来ないって事だけど
それによって光学ドライブも4K UHD BD再生対応モデルにする必要がなくなったので
“比較的最近に発売された一番安いヤツ”という条件でこのバルク品をチョイス。
=================================================
■PCケース
旧:マウスコンピュータ MDV ADVANCE STシリーズ用ケース
487(D)×190(W)×420(H)mm ATX 5.25"ODD×4 3.5"HDD×5 2.5"SSD×0
新:Cooler Master MASTERBOX NR600
478(D)×209(W)×473(H)mm ATX 5.25"ODD×1 3.5"HDD×4 2.5"SSD×5

◆購入価格 8779円
今回PCケースに求めたのは内部の状態が直ぐに確認出来る側面がガラスになったモデルという事。
同等の機能でもっと安いケースは山ほどあるけど、安いヤツは大抵ガラスじゃなくてアクリルパネルなので
静電気と埃を集めまくっちゃうので却下。側面はちゃんとガラス製で、デザインは極力シンプルで
それでいて真夏でも熱ダレせずに済みそうなモデルを探していった結果コレをチョイス。
=================================================
■PCケースファン
旧:YATE LOON GP D12SL-12 リアに1個
新:Cooler Master MasterFan MF120R RGB フロントに2個、リアに1個

◆購入価格 2487円(829円×3個)
↑のPCケース、MASTERBOX NR600は全体的にはカッコ良くて機能的で好きなのだけど、前後に1個ずつ
装着されてたケースファンはマザボに繋がず電源に直結するタイプだったのでPC内の各パーツの温度に
合わせて回転数を変化させたりも出来ないし、ガラスパネル越しに内部の状態を確認するのに役立つ
LED照明も仕込まれてなかったので、PCケースや電源ユニットと同じCooler Masterブランドの
ケースファンをフロント×2、リア×1で合計3個購入。ケース的には上面にファンを更に2個
装着出来るけど、個人的には埃が降ってくる上面の開口部は塞いでおきたいので3個で。
真夏に高負荷掛けた時などに排熱が追い付かないとか、もしくはファンの回転数が
上がり過ぎてうるさい!って事になったら上面に2個追加するかもしれない。
=================================================
■その他のアイテム1
:Cooler Master CM RGB Trident Fan cable 1-to-3

◆購入価格 849円
↑のケースファン3個を連結させてマザボに繋ぎ、PC側からLEDの発光色や発行パターンを
制御する為のケーブル。ビカビカ派手に光らせたいワケじゃないけど、内部を照らす為には必要。
=================================================
■その他のアイテム2
:Chaslean PWMファン用電源延長ケーブル 4ピンと3ピンファン用 5本セット

◆購入価格 649円
PCを組み始めた後に追加購入した↑のケースファンと連結ケーブルをさぁ装着しようとしたらケーブル長が
微妙に足らず更に追加で注文したケースファンの延長ケーブル。二度手間、三度手間となってしまったけど
これもまたPC自作工程の楽しみの一つだよね。何事も勉強。初めてやる事、知る事は何でも楽しい。
=================================================
■OS
旧:Microsoft Windows10 Pro 64bit
新:Microsoft Windows10 Pro 64bit DSP版
◆購入価格 14980円
OSはモチロンMicrosoft Windows10 Pro。これまでのPCはそのまま残すので新規購入。
=================================================
さぁ~上記全ての合計金額は…297572円!!予算を3万円近くオーバーしてるぅー!!
…って思っちゃうけど、コレはあくまで購入時に提示されていた金額の合計であって
諸々の割引は入ってない。同時購入による割引とかもあるのでコレが〇円、アレが×円、と個別には
書けないけど、後々ポイントで返ってくる分とかは含まず、あくまで購入時点で適用された割引を含んだ
合計金額は…276490円!!……それでもやっぱりちょっとはみ出しちゃった…(´∀`;)
購入予定に無かったケースファンとか連結&延長ケーブルがなければほぼ
予算内の27万円に収まるハズだったんだけどねぇ…(´∀`;)
276490円からBenQの4Kモニター分を差し引くと199712円でギリギリ20万円以内に収まった計算。
ちなみにこれまでのPCと同じマウスコンピューターやツクモなどで同等の構成でBTOした場合
大体29~31万円になった。BTOで組めば初期の動作不良や相性問題で悩まされる事は
ないし、後々のサポートも受けられるのがメリットだけど、自作する事で
約10万円も節約出来たと思うとホント挑戦してみて良かったw
ちなみに11年間使用した旧PCとモニターの当時の購入金額は約30万円だったので、今回はそれよりも
少ない金額で新環境を構築出来た事になる。初めての自作PCは幸い初期不良や相性問題もなく
今のところ問題なく動いてくれている。諸々の動作速度も機敏そのもの。表示領域が
24インチ1台から32インチ+24インチのデュアルになったのも恩恵は大きい。
トータルでかなりの作業効率UPに繋がっているとハッキリ言える。
きっと自作PCの熟練者が見たら『え、なんでこのチョイス?こっちのパーツの方がもっと良いのに…』
って部分もあったりすると思う。俺もパーツ購入から組み始めるまでの間に『しまった、コレじゃなくて
アッチにしといた方が正解だったか…』って思ったりする事もあったけど、まぁそれは次に活かすとしよう。
まずは初挑戦したPC自作が無事に上手くいった事に安堵してる。それに新PCをイチから組んだ事で
PC内の構造や各パーツの役割や気を付けるべき部分の理解が進み、旧PCもこれまで以上に踏み込んだ
バラシ清掃が出来るようになったハズ。旧PCのリフレッシュが完了したら改めてベンチマークテスト
でもして新旧PCの性能差を比較してみるつもり。

皆さんも新型コロナウイルス混乱に負けず、出来る事をやっていきましょう。楽しい事を見つけましょう。
来年の今頃にはきっと元通りの平穏な春が来ている事を願って、なんとか踏ん張っていきましょう。
=================================================
※3Dプリンターを使ったカメラ&レンズアクセサリー色々製作&販売中です!
◆dpクワトロ用のびる液晶シェード
◆DPメリル用フードセット
◆THETA&THETAm15用スタンド
◆DPメリル用バッテリー収納グリップ
◆SIGMA LVF-01用アクセサリーセット
◆dp3Q+FT-1201用フードアダプター
◆DPメリル用LVF-01ブラケット
◆EF50F1.8STM用つけっぱなしフード
◆SIGMA dp0Q用つけっぱなしフード
◆SIGMA dp1Q & dp2Q & dp3Q用フード
◆SIGMA dp Quattro用カード/USBカバーオープナー(DMM.make)
◆SIGMA sd Quattro / sd Quattro H +PG-41用バッテリー型SDカードホルダー
◆SIGMA DP1、DP1s、DP1x、DP2、DP2s、DP2x用アクセサリー群
◆SIGMA 初代DP、DP Merrill、dp Quattroシリーズ用アルカスイスプレート
◆SIGMA fp+LVF-11用アイピースキャップホルダー&アルカスイス互換プレート
◆SIGMA fp用スモールグリップ&HG-21用追加サムグリップ
◆SIGMA fp用LVF-01ブラケットシリーズ&コールドシュー端子ブラケット
■日本カメラ 2016年3月号に3Dプリンターで製作したカメラアクセサリーが紹介されました!
■日本カメラ 2016年4月号に3Dプリンターで製作したカメラアクセサリーが紹介されました!
■SIGMA 新製品体験イベント 2017 spring(in大阪)にオリジナルアクセサリーを出展しました!
■SIGMA 新製品体験イベント 2017 spring(in黒川)にオリジナルアクセサリーを出展しました!
■自作アクセサリーが【飛びこめ!!沼03】や【engadget日本版】にチラッと登場しました!
■3Dプリンターでこれまで製作してきたSIGMA製品用アクセサリー群のまとめ
■CP+2020シグマブースのミニステージに登壇決定!→CP+中止!→PhotoBar【sa-yo:】で新作発表!
=================================================


















=================================================
■My Photo Gallery【flickr】 【500px】
=================================================

今年は新型コロナウイルスの感染拡大とその防止策によって世界各地が大混乱に陥っている。
もはやほんのひと月前のCP+中止に残念がっていた頃の事すら懐かしく感じる。
先が見えない不安はリーマンショックの後や、3.11の後を思い出す。
…だけど、落ち込んでばかりもいられないよね、って事で
11年もの長い間使い続けてきたPC関係を一新。
初めてのPC自作にも挑戦してみた。
これまでのPCは2009年春に発表・発売・購入したマウスコンピューターのMDV ADVANCE ST 6300X
というモデルをベースに購入時にBTOでDVD-RドライブをBD-Rドライブにカスタマイズしたり
壊れたグラボを交換したり、内蔵HDDをSSDに交換したりしながら使ってきた物。
定期的に掃除してた事もあってか、致命的な故障に見舞われる事もなく
2009年春から丸11年もの長い間活躍してきてくれた相棒。
今も不調もなく動いているので今後はサブPCに。
PCはここ数年「シグマから新しいカメラ(FFF)が出たらPCも新しくしよう」とずっと考えてはいたんだけど
センサー開発の遅れ、そしてプロジェクト自体の開発リスタート、と2年連続で延期されてしまった。
とは言え去年衝撃的な発表・発売されたSIGMA fpは非常に面白いカメラで、写真だけでなく
久々に動画も撮りたくなってきたけど4K CinemaDNGデータをハンドリングするには
さすがにこれまでのPCのスペックでは無理ゲー過ぎるぞ…というワケで、やっと
PCの更新を決断。どうせやるなら!と前々から興味があった自作に挑戦。
CP+に加えてフォトキナの開催中止も決定して、カメラ関係の新製品発表もしばらくなさそうだし
バイク関係もクルマ関係も今は大きなトラブルもなく、パーツを交換したいとか
他のクルマやバイクに乗り換えたいみたいな気持ちもないので
PC関係にお金を使うなら今しかない!ってね。
とは言え、最新のPC関係のトレンドを調べ始めるとスペックや機能に対する欲求は自ずと高まるばかり。
このままだとお金がいくらあっても足りない…って事で、時を同じくして毎年恒例のカメラ機材の
断捨離熱によってマイクロフォーサーズ関係を全て手放したところだったので、コレで得た
27万円を新自作PCと新モニターの購入予算の目安として各パーツの吟味が始まった。
まぁ…それでもやっぱり最終的には予算オーバーになるんだけどねw
PCの用途はこれまでと同じ写真現像とCADの二本柱と、新たに加わる動画編集。
マウスやキーボードやペンタブ、スピーカーや旧モニターなどまだまだ使える物は全て継続。
逆にこれまでのデスクトップPCは新PCが不調になった時のサブ用に丸々残すので
今回購入するのはデスクトップPCを構成する内部パーツと4Kモニター。
備忘録も兼ねて、新旧PCの各構成パーツと購入価格を記載。
=================================================
■ディスプレイ
旧:EIZO FlexScan HD2452W 24.1インチ1920×1200 画素ピッチ0.270mm ノングレア VAパネル
バックライトCCFL 最大消費電力110W 566(W)×362.5~480(H)×230mm(D)mm 10.3kg
新:BenQ PD3200U 32インチ3840×2160 画素ピッチ0.1845mm ノングレア IPSパネル
バックライトLED 最大消費電力110W 740.3(W)×490.2~640.2(H)×213.4(D)mm 12.5kg

◆購入価格 80911円
今回の新モニターはまず4K解像度と32インチ前後のサイズというのがマストでモデル選びをスタート。
写真現像用途だけで考えるならAdobeRGBの色域やハードウェアキャリブレーション機能が重視されるけど
4Kの32インチに加えてそれまで求めるとモニターだけで予算が全て消えてしまうレベルになっちゃう。
32インチの4Kモニターというだけならもっと安いモデルもあるけど、それらは全てVAパネル。
4Kで32インチでIPSパネルで、更にCAD用表示モードがあったりもして魅力的だった。
=================================================
■CPU
旧:Intel Core i7-920 2.66GHz(OC時2.93GHz) 4コア8スレッド TDP130W
新:AMD Ryzen 7 3700X 3.60GHz(OC時4.4GHz) 8コア16スレッド TDP65W

◆購入価格 43780円
これまでのPCはIntelだったけど「今新しくPC組むなら断然Ryzenだよね!」と皆が言っているのを
目にしてはいたので、流行りモノに乗っかってみようじゃないか!というノリでスタートw
モニターが先に決まってPC本体の予算は20万弱と確定していたので、その中で
1台丸々組むとなると3700Xが一番バランスが良いだろうと判断した。
=================================================
■CPUクーラーファン
旧:モデル名不明(Intel Core i7-920付属Intel LGA1366用リテールクーラー)
新:AMD Ryzen 7 3700X付属AMD Wraith Prism Cooler

◆購入価格 0円(CPUに付属)
CPUクーラーを別途購入する事も少し考えはしたけど、3700X付属のこのCPUクーラーは
2グレード上の3900Xまでも同じ物が同梱されているので、3700X用としては
十分な冷却性能があるだろうと判断。ただし塗り付け済みのグリスは
粘度が高過ぎてクーラー交換時にCPUごと剥がれるスッポン現象が起きると有名。
怖いので拭き取ってからこれまでのPCのメンテ用に購入してあったシルバーグリスを使用。
=================================================
■GPU
旧:ZOTAC GeForce GTX 750 Ti 2GB
CUDAコア数640 GDDR5 2GB 128bitメモリ 消費電力60W
新:ZOTAC GAMING GeForce RTX 2060 SUPER MINI
CUDAコア数2176 GDDR6 8GB 256bitメモリ 消費電力175W

◆購入価格 44800円
CPUと同じく最終的なスペックを左右する重要なパーツ。CPUはIntelからAMDに鞍替えしたけど
やっぱりGPUはNVIDIAから選んでしまうよね。購入したパソコン工房では同じRTX2060SUPERのグラボが
ZOTACの他にmsiのと玄人志向のもあって、性能も価格も横並びでどれにしようか迷ったけど
最終的にはデザインが好みでこれまでのPCにも入れてたZOTACのをチョイス。
ゲームはせず、CADを使うならGeForceじゃなくてQuadroだろ!ってのは正解でもあり、間違いでもある。
NVIDIA STUDIO DRIVERに対応したGPUであればGeForce系でも対応モニターと組み合わせれば
Quadroの特権だった10bit表示なども出来るようになってる。ウン十万円クラスのGPU
ならいざ知らず、5~6万クラスのGPUでわざわざQuadroを選ぶ理由はない。
=================================================
■マザーボード
旧:msi X58 Pro
新:ASRock X570 Steel Legend

◆購入価格 24068円
最新のAMD Ryzen CPUに対応してるチップセットはB450とX570があって前者の方が安いけど
各部の性能と先々の伸び代を考慮してX570をチョイス。その中で同価格帯でmsiやASUSのもあったけど
購入しに行ったパソコン工房で狙っていたRyzen 3700Xとのセット割引がされていたというのと
Steel Legendシリーズは安定性を重視したモデルだというのが目的と合致したので選択。
=================================================
■OSインストールSSD
旧:Western Digital WD Blue 3D NAND SATA SSD WDS500G2B0A 2.5インチ 500GB 200TBW
SATAIII 6Gb/s シーケンシャル読取最大560MB/s シーケンシャル書込最大530MB/s
新:CFD Gaming PG3VNF CSSD-M2B1TPG3VNF 3D TLC M.2-2280 1TB 1800TBW
PCIe Gen.4x4(NVMe 1.3) シーケンシャル読取最大5000MB/s シーケンシャル書込最大4400MB/s

◆購入価格 23848円
RyzenとX570の組み合わせの最大のメリットであるPCIe Gen.4接続に対応したモデルの中で最速のSSD。
正直当初はここまでハイスペックなSSDを購入するつもりはなかったし、容量も半分の500GBで十分
と思っていたけど、購入しに行ったパソコン工房の割引キャンペーンが予想以上だったので奮発。
=================================================
■メモリ
旧:Transcend JetRam DDR3-1333(PC3-10600) 2GB×6=12GB
新:ADATA XPG GAMMIX D10 DDR4-3200(PC4-25600) 16GB×4=64GB

◆購入価格 31960円(16GB×2枚で15980円のを2セット購入)
CPUとマザボ的には32GB×4枚で128GBまで対応してるけど、とてもじゃないけど予算内に収まらないので
16GB×2枚入りのを2セット購入して64GB構成に。モデル名にXPGとあるようにIntel構成に向けた
メモリだけど、AMD構成に挿しても今のところ相性問題とかは出ず、問題なく使えてる。
これまでのPCが2GBのを6枚も挿して12GB構成だった事を考えると感慨深いw
=================================================
■電源
旧:HEC HEC-580TD-TF 80PLUSグレード不明 580W
新:Cooler Master V850 GOLD 80PLUS GOLD 850W

◆購入価格 12480円
事前に絞り込んでいたCPUとGPUとマザボとメモリのスペックに、後々HDDやSSDを盛り盛りに
積んだとしても700Wもあれば十分事足りる計算だったのだけど、これまた購入しに行った
パソコン工房で850Wのこのモデルが台数限定で700~750Wのモデルと遜色ない
価格で売られていたので、「このチャンスを逃す手はないべぇ!」と購入。
ちなみに今回の初PC自作に色々とアドバイスをしてくれ、買い出し当日も一緒に来てくれたXENO先生も
「コレは安い!」と一緒に購入w こういうイレギュラーな特売はリアル店舗ならではの楽しみだよね。
=================================================
■5.25"光学ドライブ
旧:LG BH08NS20
新:Pioneer BDR-212BK

◆購入価格 7981円
俺もアマプラで映画を見る事が増えてるので光学ドライブの使用頻度はどんどん下がってはいるけど
それでもまだ無しには出来ないというのが実情。映画などのBDソフトを購入する事も減ってきてはいるけど
やっぱり大好きになった作品は裏の裏まで知りたくなって映像特典などを目的に買ってしまうのよね。
今回AMD Ryzen構成にした唯一のマイナス点は4K UHD BD再生に対応出来ないって事だけど
それによって光学ドライブも4K UHD BD再生対応モデルにする必要がなくなったので
“比較的最近に発売された一番安いヤツ”という条件でこのバルク品をチョイス。
=================================================
■PCケース
旧:マウスコンピュータ MDV ADVANCE STシリーズ用ケース
487(D)×190(W)×420(H)mm ATX 5.25"ODD×4 3.5"HDD×5 2.5"SSD×0
新:Cooler Master MASTERBOX NR600
478(D)×209(W)×473(H)mm ATX 5.25"ODD×1 3.5"HDD×4 2.5"SSD×5

◆購入価格 8779円
今回PCケースに求めたのは内部の状態が直ぐに確認出来る側面がガラスになったモデルという事。
同等の機能でもっと安いケースは山ほどあるけど、安いヤツは大抵ガラスじゃなくてアクリルパネルなので
静電気と埃を集めまくっちゃうので却下。側面はちゃんとガラス製で、デザインは極力シンプルで
それでいて真夏でも熱ダレせずに済みそうなモデルを探していった結果コレをチョイス。
=================================================
■PCケースファン
旧:YATE LOON GP D12SL-12 リアに1個
新:Cooler Master MasterFan MF120R RGB フロントに2個、リアに1個

◆購入価格 2487円(829円×3個)
↑のPCケース、MASTERBOX NR600は全体的にはカッコ良くて機能的で好きなのだけど、前後に1個ずつ
装着されてたケースファンはマザボに繋がず電源に直結するタイプだったのでPC内の各パーツの温度に
合わせて回転数を変化させたりも出来ないし、ガラスパネル越しに内部の状態を確認するのに役立つ
LED照明も仕込まれてなかったので、PCケースや電源ユニットと同じCooler Masterブランドの
ケースファンをフロント×2、リア×1で合計3個購入。ケース的には上面にファンを更に2個
装着出来るけど、個人的には埃が降ってくる上面の開口部は塞いでおきたいので3個で。
真夏に高負荷掛けた時などに排熱が追い付かないとか、もしくはファンの回転数が
上がり過ぎてうるさい!って事になったら上面に2個追加するかもしれない。
=================================================
■その他のアイテム1
:Cooler Master CM RGB Trident Fan cable 1-to-3

◆購入価格 849円
↑のケースファン3個を連結させてマザボに繋ぎ、PC側からLEDの発光色や発行パターンを
制御する為のケーブル。ビカビカ派手に光らせたいワケじゃないけど、内部を照らす為には必要。
=================================================
■その他のアイテム2
:Chaslean PWMファン用電源延長ケーブル 4ピンと3ピンファン用 5本セット

◆購入価格 649円
PCを組み始めた後に追加購入した↑のケースファンと連結ケーブルをさぁ装着しようとしたらケーブル長が
微妙に足らず更に追加で注文したケースファンの延長ケーブル。二度手間、三度手間となってしまったけど
これもまたPC自作工程の楽しみの一つだよね。何事も勉強。初めてやる事、知る事は何でも楽しい。
=================================================
■OS
旧:Microsoft Windows10 Pro 64bit
新:Microsoft Windows10 Pro 64bit DSP版
◆購入価格 14980円
OSはモチロンMicrosoft Windows10 Pro。これまでのPCはそのまま残すので新規購入。
=================================================
さぁ~上記全ての合計金額は…297572円!!予算を3万円近くオーバーしてるぅー!!
…って思っちゃうけど、コレはあくまで購入時に提示されていた金額の合計であって
諸々の割引は入ってない。同時購入による割引とかもあるのでコレが〇円、アレが×円、と個別には
書けないけど、後々ポイントで返ってくる分とかは含まず、あくまで購入時点で適用された割引を含んだ
合計金額は…276490円!!……それでもやっぱりちょっとはみ出しちゃった…(´∀`;)
購入予定に無かったケースファンとか連結&延長ケーブルがなければほぼ
予算内の27万円に収まるハズだったんだけどねぇ…(´∀`;)
276490円からBenQの4Kモニター分を差し引くと199712円でギリギリ20万円以内に収まった計算。
ちなみにこれまでのPCと同じマウスコンピューターやツクモなどで同等の構成でBTOした場合
大体29~31万円になった。BTOで組めば初期の動作不良や相性問題で悩まされる事は
ないし、後々のサポートも受けられるのがメリットだけど、自作する事で
約10万円も節約出来たと思うとホント挑戦してみて良かったw
ちなみに11年間使用した旧PCとモニターの当時の購入金額は約30万円だったので、今回はそれよりも
少ない金額で新環境を構築出来た事になる。初めての自作PCは幸い初期不良や相性問題もなく
今のところ問題なく動いてくれている。諸々の動作速度も機敏そのもの。表示領域が
24インチ1台から32インチ+24インチのデュアルになったのも恩恵は大きい。
トータルでかなりの作業効率UPに繋がっているとハッキリ言える。
きっと自作PCの熟練者が見たら『え、なんでこのチョイス?こっちのパーツの方がもっと良いのに…』
って部分もあったりすると思う。俺もパーツ購入から組み始めるまでの間に『しまった、コレじゃなくて
アッチにしといた方が正解だったか…』って思ったりする事もあったけど、まぁそれは次に活かすとしよう。
まずは初挑戦したPC自作が無事に上手くいった事に安堵してる。それに新PCをイチから組んだ事で
PC内の構造や各パーツの役割や気を付けるべき部分の理解が進み、旧PCもこれまで以上に踏み込んだ
バラシ清掃が出来るようになったハズ。旧PCのリフレッシュが完了したら改めてベンチマークテスト
でもして新旧PCの性能差を比較してみるつもり。

皆さんも新型コロナウイルス混乱に負けず、出来る事をやっていきましょう。楽しい事を見つけましょう。
来年の今頃にはきっと元通りの平穏な春が来ている事を願って、なんとか踏ん張っていきましょう。
=================================================
※3Dプリンターを使ったカメラ&レンズアクセサリー色々製作&販売中です!
◆dpクワトロ用のびる液晶シェード
◆DPメリル用フードセット
◆THETA&THETAm15用スタンド
◆DPメリル用バッテリー収納グリップ
◆SIGMA LVF-01用アクセサリーセット
◆dp3Q+FT-1201用フードアダプター
◆DPメリル用LVF-01ブラケット
◆EF50F1.8STM用つけっぱなしフード
◆SIGMA dp0Q用つけっぱなしフード
◆SIGMA dp1Q & dp2Q & dp3Q用フード
◆SIGMA dp Quattro用カード/USBカバーオープナー(DMM.make)
◆SIGMA sd Quattro / sd Quattro H +PG-41用バッテリー型SDカードホルダー
◆SIGMA DP1、DP1s、DP1x、DP2、DP2s、DP2x用アクセサリー群
◆SIGMA 初代DP、DP Merrill、dp Quattroシリーズ用アルカスイスプレート
◆SIGMA fp+LVF-11用アイピースキャップホルダー&アルカスイス互換プレート
◆SIGMA fp用スモールグリップ&HG-21用追加サムグリップ
◆SIGMA fp用LVF-01ブラケットシリーズ&コールドシュー端子ブラケット
■日本カメラ 2016年3月号に3Dプリンターで製作したカメラアクセサリーが紹介されました!
■日本カメラ 2016年4月号に3Dプリンターで製作したカメラアクセサリーが紹介されました!
■SIGMA 新製品体験イベント 2017 spring(in大阪)にオリジナルアクセサリーを出展しました!
■SIGMA 新製品体験イベント 2017 spring(in黒川)にオリジナルアクセサリーを出展しました!
■自作アクセサリーが【飛びこめ!!沼03】や【engadget日本版】にチラッと登場しました!
■3Dプリンターでこれまで製作してきたSIGMA製品用アクセサリー群のまとめ
■CP+2020シグマブースのミニステージに登壇決定!→CP+中止!→PhotoBar【sa-yo:】で新作発表!
=================================================
=================================================
■My Photo Gallery【flickr】 【500px】
=================================================


by foxfoto
| 2020-04-01 20:00
| ●日記