発売前のSIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG DN OS S023を羽田空港周辺でお試し。
シグマの2023年一発目の新製品、SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG DN OS S023を
羽田空港周辺で開催された体験イベントでお試しさせてもらったので
写真をお見せしつつインプレッションを書いてみる。
先ずは60-600DNスポーツの発表プレゼン動画を改めて↓
=================================================
…の前に、UPした写真を見ていれば直ぐにバレてしまう事なので先に書いておく事があります。
この体験イベントの貸出し時間は本来180分間でしたが、訳あって丸一日お貸しいただく事が出来ました。
俺がムリを言って丸一日貸してもらったワケでもないし、シグマさんが俺を特別扱いしたワケでもない。
予約枠に関してシグマさん側から小さなお願い事があり、俺がOKをしたのでそのお返しとして、です。
イベント前にも後にも何も影響を及ばさない、当日だけで完結する小さなGIVE & TAKEがあっただけ。
勿論このレビューを書く事やその内容に関してシグマさん側から何かお願いされたワケでもない。
当然金銭や物品の授受があったワケでもない。結果的に俺は気になってるレンズの良い部分も悪い部分も
よりしっかりと確かめる事が出来たし、今コレを読んでる60-600DNスポーツに興味があるであろう
アナタは多くの作例を見る事が出来ているワケです。なので要らぬ詮索はいたしませぬように。
=================================================
UPした写真は全てRAWで撮ってLightroomClassicで現像。発売前のレンズ故補正プロファイルもない。
写真によってアスペクト比を変えたり、水平を調整したり、多少の露出補正をしたりはしているけど
レンズの焦点距離が変わるようなトリミングや描写の特徴を変えてしまうような手は加えてない。
WB晴れ、カラーモードは弱めのT&Oで統一。fpで撮って出てくる画のほぼそのままと言える。
当日fp+60-600DNスポーツで撮った写真はFlickrのアルバムにまとめてあるので、文章ではなく
撮られた写真でこのレンズの描写を確かめたいんじゃ!という人は →コチラ← をどうぞ。
“標準域から超望遠域をカバーする10倍ズームレンズ”はシグマが開拓したジャンル、のハズ。
初代は2010年に発売された一眼レフ用のAPO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM (1970g)。
二代目は2018年に発売された同じく一眼レフ用の60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM | Sports (2700g)。
三代目が今回ミラーレス用として生まれ変わった60-600mm F4.5-6.3 DG DN OS | Sports (2495g)。
その他のミラーレス用のDNレンズの望遠ズームは
昨年末の体験イベントでお試しした150-600mm F5-6.3 DG DN OS | Sports (2100g)
俺も愛用している100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary (1135g)
愛用している100-400DNコンテンポラリーの描写やサイズ・重さ・使い勝手は勿論把握しているし
このイベント参加直前に昨年末お試しした時の写真を見直してブログにまとめていたので
150-600DNスポーツの描写やサイズ・重さの感覚もしっかり思い出してある。
この2本と比較して60-600DNスポーツは一体どうだったのか?
端的に言えば
AF速度・精度、手ブレ補正、10倍ズームの使い勝手、どれも最高でまんまと欲しくなってしまった。
受付でレンズを借りてfpに装着した瞬間のインプレッションは…当然「デカイ!」と「重い!」でしかない。
きっと今150-600DNスポーツを使ってる人からしたら+400gの重量増を認識出来るだろうけど
俺が普段使ってるのは1kg強の100-400DNコンテンポラリー・ライトバズーカなので
良くも悪くも「両方デカくて重いレンズ」で150-600も60-600も同評価。
持ち歩いて使う事によるストレスやハードルはどちらも同じ。
ただし価格は実売15万強の150-600に対して60-600は初値とはいえ約2倍の30万弱。
実売10万強の100-400と比べたら約3倍。一眼レフ用の旧60-600スポーツの初値は19万だった。
様々な物品・サービスがどんどん値上げし続けるご時世とはいえ、購入するハードルが高い事は否めない。
150-600と60-600の価格差約15万円あればアート単焦点レンズが1本、又はIseries単焦点が2本は買える。
シグマレンズユーザーにとって60-600の“30万”、150-600との“価格差15万”という数字の意味は大きい。
…が、城南島海浜公園へ移動して実際に撮り始めると60-600が新世代のレンズになっている事が分かった。
150-600と60-600を同世代のレンズとして見ると2倍の価格差は大きいが
製品性能の世代が違うとなれば話も変わってくる。

100-400と150-600はAF速度や手ブレ補正に関しては同等という印象だった。でも60-600は完全に別物。
60-600から新採用されたHLAによるAF速度、OS2に強化された手ブレ補正、どちらもハッキリ実感出来る。
撮った写真をチェック・選別していても100-400や150-600と比べて歩留まりが格段に良い。
AF速度だけでなくAF精度も良い印象。とにかくブレボケ失敗写真が少なかった。

このレンズをfpで使う人は少ないだろうけど、fpのAFCは正直あってないようなものなので
fpで動体を連写する時は “AFSで測距→数枚連写→AFSで再測距→数枚連写” という撮り方になる。
100-400や150-600は “再測距で大ボケしてMFでリカバリーも出来ずそのまま終~了~” となる事が多い。
しかし60-600はAF速度も速く再測距で大ボケかます事も少ないので最後まで被写体を追い続けられる。

そこに標準域60mmから超望遠域600mmまで10倍の画角変化が加わるので
4倍ズームの100-400や150-600とは撮れる被写体・場面・機会が桁違いに違ってくる。
実際に写真を撮っていると望遠端が600mmである事よりも広角端が60mmである事の方に感動する。

例えばこの写真は望遠端600mm。

この写真は約150mm。150-600だったらここまでだ。

でも60-600なら更にここまで広げられる。

今度は逆に広角端60mmから~

望遠端600mmドーン。

数百m先、数km先の被写体をドドンと写し撮ったそのレンズで、自分の足元を普通に撮る事が出来る。

でもズーム倍率が広がった分だけ描写が悪化しちゃったら意味が無い。
100-400DN、150-600DN、60-600DN、一眼レフ用の旧60-600のMTF曲線を並べるとこんな感じ。

旧60-600よりは確実に良くなってるけど、100-400や150-600と比べて飛び抜けて良いワケじゃない。
むしろシビアに見れば一番良いのは150-600DNスポーツの方だと分かる。
でも少なくともベイヤー2400万画素のfpで撮り比べた限りでは3本の描写の優劣は感じない。

それよりも上記の通り60-600の歩留まりの良さ、撮れる被写体・機会の幅広さのインパクトの方が大きい。
同じ場所で同じ時間だけ撮り比べたら、成功写真を一番多く持ち帰えれるのは60-600で間違いない。

更にLマウント限定にはなるけどUSB DOCKを使ってカスタムモード1/2により踏み込んだ値の
フォーカスリミッターを設定すればAFの歩留まりは更に向上するだろうし、1.4倍&2倍のテレコンを使えば
84-840mmや120-1200mmという自分にとって完全に未体験の領域にまで踏み出せる…ヤバイね。

Lightroomで選別をしていて気付いたけど、広角端60mmや望遠端600mmだけでなく
その中間の領域もしっかり使って沢山枚数を撮っていたのが興味深かった。

ズーム倍率約2倍の広角ズームや約3倍の標準ズーム、4倍の望遠ズームだと広角端と望遠端だけ使いがち。
特に動く被写体の場合は「とりあえず一番広く」や「とりあえず一番狭く」と撮ってしまいがちだ。

でも60-600はAF速度が速く、大ボケ誤測距も少なく、手ブレ補正も強力なので心に余裕が生まれる。
落ち着いて少しずつ画角を変えながら被写体を追い続ける事が出来る。

羽田は家から一番近い空港なのでこれまで幾度となく通ってきた。でもレンズは
一眼レフ時代も今のミラーレス時代も、換算含めてずっと100-400mm相当で撮ってきたので
今回の60-600mmというレンズでは文字通りに世界が広がったように新鮮で撮っていて本当に楽しかった。

100-400mmライトバズーカにテレコンを装着して望遠端を560mmや800mmにして撮る事もあるけど
その分広角端が140mmや200mmになってしまうので一長一短。150-600が気になりつつも
購入に至っていないのは結局ココなのよね。何かを得る代わりに何かを失う。
60-600mmなら何も失わない。100-400を丸々内包している。

大きく写せないからと見送りがちだったB737やA321(320)も600mmあれば積極的に撮りたくなるし

もうコレ以上後ろに下がれないからと諦めていた100mm以下の広角域も同じレンズでそのまま撮れる。

勝手知ったる馴染みの場所でじっくり試して、「あぁ、やっぱりコレか。」「そうだね。コレだね。」と。

写真を撮っていても、家で撮影データをチェック・選別していても、心がどんどんソッチに向かってしまう。

150-600と60-600の価格差は約15万円。約2倍だ。それは変わりようがない。
でも新世代の性能や使い勝手を考えたら…流石にゼロにはならないまでも、ハードルはかなり低くなる。

ライトバズーカは大好き。1kg強で100-400mm。普段から持ち歩くのが苦にならない自分の上限はココ。
ライトバズーカにHLAやOS2が投入されないかな~とか、広角端が拡張されないかな~とか妄想もするけど
それとは別のヒコーキ撮りに特化したレンズとしてもう一本追加するとしたら、60-600DNスポーツ一択だ。

デカイし、重いし、高い。防湿庫も買い足さないといけないし、カメラバッグも買い足さないといけない。
105mm径の保護フィルターも高い。一脚や三脚に頼る場面も増えるから色んな意味で大きく重く高い。
でも、そのハードルを乗り越える覚悟を決めれば、コレ以上の1本はない。欲しい。スゴク欲しい。

来週は3年半ぶりに購入する新カメラ、Panasonic LUMIX S5IIの発売が控えてるので今すぐは厳しい。けど
どう転んでもfpよりは動体撮影に優れているであろうS5IIを使っていれば自ずと動体撮影欲も高まるだろう。
また毎週末のように羽田や成田へ通うようになるかもしれない。そして秋になれば航空祭シーズンが始まる。
そうなってしまえば、もう抗えないだろう。覚悟を決めて、新しい扉を開く。開いてしまう。気がするぞ。

このブログを書いていて、自分で自分の背中を押しているのが分かる。はぁぁぁ………やれやれだ。
今回のように実際の使用シーンに則したシグマの体験イベントは本当に危険で困る。

シグマめぇぇぇ………
=================================================
※3Dプリンターを使ったカメラ&レンズアクセサリー色々製作&販売中です!
◆dpクワトロ用のびる液晶シェード
◆DPメリル用フードセット
◆THETA&THETAm15用スタンド
◆DPメリル用バッテリー収納グリップ
◆SIGMA LVF-01用アクセサリーセット
◆dp3Q+FT-1201用フードアダプター
◆DPメリル用LVF-01ブラケット
◆EF50F1.8STM用つけっぱなしフード
◆SIGMA dp0Q用つけっぱなしフード
◆SIGMA dp1Q & dp2Q & dp3Q用フード
◆SIGMA dp Quattro用カード/USBカバーオープナー(DMM.make)
◆SIGMA sd Quattro / sd Quattro H +PG-41用バッテリー型SDカードホルダー
◆SIGMA DP1、DP1s、DP1x、DP2、DP2s、DP2x用アクセサリー群
◆SIGMA 初代DP、DP Merrill、dp Quattroシリーズ用アルカスイスプレート
◆SIGMA fp+LVF-11用アイピースキャップホルダー&アルカスイス互換プレート
◆SIGMA fp用スモールグリップ&HG-21用追加サムグリップ
◆SIGMA fp用LVF-01ブラケットシリーズ&コールドシュー端子ブラケット
◆SIGMA fp用後玉チェッカー&ライカ エルマー50F2.8用沈胴ストッパー&リミッター
■日本カメラ 2016年3月号に3Dプリンターで製作したカメラアクセサリーが紹介されました!
■日本カメラ 2016年4月号に3Dプリンターで製作したカメラアクセサリーが紹介されました!
■SIGMA 新製品体験イベント 2017 spring(in大阪)にオリジナルアクセサリーを出展しました!
■SIGMA 新製品体験イベント 2017 spring(in黒川)にオリジナルアクセサリーを出展しました!
■自作アクセサリーが【飛びこめ!!沼03】や【engadget日本版】にチラッと登場しました!
■3Dプリンターでこれまで製作してきたSIGMA製品用アクセサリー群のまとめ
■CP+2020シグマブースのミニステージに登壇決定!→CP+中止!→PhotoBar【sa-yo:】で新作発表!
■SIGMA fp Impressionページの新コーナー「+fp」にて紹介していただきました!
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■My Photo Gallery【flickr】 【500px】
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羽田空港周辺で開催された体験イベントでお試しさせてもらったので
写真をお見せしつつインプレッションを書いてみる。
先ずは60-600DNスポーツの発表プレゼン動画を改めて↓
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…の前に、UPした写真を見ていれば直ぐにバレてしまう事なので先に書いておく事があります。
この体験イベントの貸出し時間は本来180分間でしたが、訳あって丸一日お貸しいただく事が出来ました。
俺がムリを言って丸一日貸してもらったワケでもないし、シグマさんが俺を特別扱いしたワケでもない。
予約枠に関してシグマさん側から小さなお願い事があり、俺がOKをしたのでそのお返しとして、です。
イベント前にも後にも何も影響を及ばさない、当日だけで完結する小さなGIVE & TAKEがあっただけ。
勿論このレビューを書く事やその内容に関してシグマさん側から何かお願いされたワケでもない。
当然金銭や物品の授受があったワケでもない。結果的に俺は気になってるレンズの良い部分も悪い部分も
よりしっかりと確かめる事が出来たし、今コレを読んでる60-600DNスポーツに興味があるであろう
アナタは多くの作例を見る事が出来ているワケです。なので要らぬ詮索はいたしませぬように。
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UPした写真は全てRAWで撮ってLightroomClassicで現像。発売前のレンズ故補正プロファイルもない。
写真によってアスペクト比を変えたり、水平を調整したり、多少の露出補正をしたりはしているけど
レンズの焦点距離が変わるようなトリミングや描写の特徴を変えてしまうような手は加えてない。
WB晴れ、カラーモードは弱めのT&Oで統一。fpで撮って出てくる画のほぼそのままと言える。
当日fp+60-600DNスポーツで撮った写真はFlickrのアルバムにまとめてあるので、文章ではなく
撮られた写真でこのレンズの描写を確かめたいんじゃ!という人は →コチラ← をどうぞ。
“標準域から超望遠域をカバーする10倍ズームレンズ”はシグマが開拓したジャンル、のハズ。
初代は2010年に発売された一眼レフ用のAPO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM (1970g)。
二代目は2018年に発売された同じく一眼レフ用の60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM | Sports (2700g)。
三代目が今回ミラーレス用として生まれ変わった60-600mm F4.5-6.3 DG DN OS | Sports (2495g)。
その他のミラーレス用のDNレンズの望遠ズームは
昨年末の体験イベントでお試しした150-600mm F5-6.3 DG DN OS | Sports (2100g)
俺も愛用している100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary (1135g)
愛用している100-400DNコンテンポラリーの描写やサイズ・重さ・使い勝手は勿論把握しているし
このイベント参加直前に昨年末お試しした時の写真を見直してブログにまとめていたので
150-600DNスポーツの描写やサイズ・重さの感覚もしっかり思い出してある。
この2本と比較して60-600DNスポーツは一体どうだったのか?
端的に言えば
AF速度・精度、手ブレ補正、10倍ズームの使い勝手、どれも最高でまんまと欲しくなってしまった。
受付でレンズを借りてfpに装着した瞬間のインプレッションは…当然「デカイ!」と「重い!」でしかない。
きっと今150-600DNスポーツを使ってる人からしたら+400gの重量増を認識出来るだろうけど
俺が普段使ってるのは1kg強の100-400DNコンテンポラリー・ライトバズーカなので
良くも悪くも「両方デカくて重いレンズ」で150-600も60-600も同評価。
持ち歩いて使う事によるストレスやハードルはどちらも同じ。
ただし価格は実売15万強の150-600に対して60-600は初値とはいえ約2倍の30万弱。
実売10万強の100-400と比べたら約3倍。一眼レフ用の旧60-600スポーツの初値は19万だった。
様々な物品・サービスがどんどん値上げし続けるご時世とはいえ、購入するハードルが高い事は否めない。
150-600と60-600の価格差約15万円あればアート単焦点レンズが1本、又はIseries単焦点が2本は買える。
シグマレンズユーザーにとって60-600の“30万”、150-600との“価格差15万”という数字の意味は大きい。
…が、城南島海浜公園へ移動して実際に撮り始めると60-600が新世代のレンズになっている事が分かった。
150-600と60-600を同世代のレンズとして見ると2倍の価格差は大きいが
製品性能の世代が違うとなれば話も変わってくる。

100-400と150-600はAF速度や手ブレ補正に関しては同等という印象だった。でも60-600は完全に別物。
60-600から新採用されたHLAによるAF速度、OS2に強化された手ブレ補正、どちらもハッキリ実感出来る。
撮った写真をチェック・選別していても100-400や150-600と比べて歩留まりが格段に良い。
AF速度だけでなくAF精度も良い印象。とにかくブレボケ失敗写真が少なかった。

このレンズをfpで使う人は少ないだろうけど、fpのAFCは正直あってないようなものなので
fpで動体を連写する時は “AFSで測距→数枚連写→AFSで再測距→数枚連写” という撮り方になる。
100-400や150-600は “再測距で大ボケしてMFでリカバリーも出来ずそのまま終~了~” となる事が多い。
しかし60-600はAF速度も速く再測距で大ボケかます事も少ないので最後まで被写体を追い続けられる。

そこに標準域60mmから超望遠域600mmまで10倍の画角変化が加わるので
4倍ズームの100-400や150-600とは撮れる被写体・場面・機会が桁違いに違ってくる。
実際に写真を撮っていると望遠端が600mmである事よりも広角端が60mmである事の方に感動する。

例えばこの写真は望遠端600mm。

この写真は約150mm。150-600だったらここまでだ。

でも60-600なら更にここまで広げられる。

今度は逆に広角端60mmから~

望遠端600mmドーン。

数百m先、数km先の被写体をドドンと写し撮ったそのレンズで、自分の足元を普通に撮る事が出来る。

でもズーム倍率が広がった分だけ描写が悪化しちゃったら意味が無い。
100-400DN、150-600DN、60-600DN、一眼レフ用の旧60-600のMTF曲線を並べるとこんな感じ。

旧60-600よりは確実に良くなってるけど、100-400や150-600と比べて飛び抜けて良いワケじゃない。
むしろシビアに見れば一番良いのは150-600DNスポーツの方だと分かる。
でも少なくともベイヤー2400万画素のfpで撮り比べた限りでは3本の描写の優劣は感じない。

それよりも上記の通り60-600の歩留まりの良さ、撮れる被写体・機会の幅広さのインパクトの方が大きい。
同じ場所で同じ時間だけ撮り比べたら、成功写真を一番多く持ち帰えれるのは60-600で間違いない。

更にLマウント限定にはなるけどUSB DOCKを使ってカスタムモード1/2により踏み込んだ値の
フォーカスリミッターを設定すればAFの歩留まりは更に向上するだろうし、1.4倍&2倍のテレコンを使えば
84-840mmや120-1200mmという自分にとって完全に未体験の領域にまで踏み出せる…ヤバイね。

Lightroomで選別をしていて気付いたけど、広角端60mmや望遠端600mmだけでなく
その中間の領域もしっかり使って沢山枚数を撮っていたのが興味深かった。

ズーム倍率約2倍の広角ズームや約3倍の標準ズーム、4倍の望遠ズームだと広角端と望遠端だけ使いがち。
特に動く被写体の場合は「とりあえず一番広く」や「とりあえず一番狭く」と撮ってしまいがちだ。

でも60-600はAF速度が速く、大ボケ誤測距も少なく、手ブレ補正も強力なので心に余裕が生まれる。
落ち着いて少しずつ画角を変えながら被写体を追い続ける事が出来る。

羽田は家から一番近い空港なのでこれまで幾度となく通ってきた。でもレンズは
一眼レフ時代も今のミラーレス時代も、換算含めてずっと100-400mm相当で撮ってきたので
今回の60-600mmというレンズでは文字通りに世界が広がったように新鮮で撮っていて本当に楽しかった。

100-400mmライトバズーカにテレコンを装着して望遠端を560mmや800mmにして撮る事もあるけど
その分広角端が140mmや200mmになってしまうので一長一短。150-600が気になりつつも
購入に至っていないのは結局ココなのよね。何かを得る代わりに何かを失う。
60-600mmなら何も失わない。100-400を丸々内包している。

大きく写せないからと見送りがちだったB737やA321(320)も600mmあれば積極的に撮りたくなるし

もうコレ以上後ろに下がれないからと諦めていた100mm以下の広角域も同じレンズでそのまま撮れる。

勝手知ったる馴染みの場所でじっくり試して、「あぁ、やっぱりコレか。」「そうだね。コレだね。」と。

写真を撮っていても、家で撮影データをチェック・選別していても、心がどんどんソッチに向かってしまう。

150-600と60-600の価格差は約15万円。約2倍だ。それは変わりようがない。
でも新世代の性能や使い勝手を考えたら…流石にゼロにはならないまでも、ハードルはかなり低くなる。

ライトバズーカは大好き。1kg強で100-400mm。普段から持ち歩くのが苦にならない自分の上限はココ。
ライトバズーカにHLAやOS2が投入されないかな~とか、広角端が拡張されないかな~とか妄想もするけど
それとは別のヒコーキ撮りに特化したレンズとしてもう一本追加するとしたら、60-600DNスポーツ一択だ。

デカイし、重いし、高い。防湿庫も買い足さないといけないし、カメラバッグも買い足さないといけない。
105mm径の保護フィルターも高い。一脚や三脚に頼る場面も増えるから色んな意味で大きく重く高い。
でも、そのハードルを乗り越える覚悟を決めれば、コレ以上の1本はない。欲しい。スゴク欲しい。

来週は3年半ぶりに購入する新カメラ、Panasonic LUMIX S5IIの発売が控えてるので今すぐは厳しい。けど
どう転んでもfpよりは動体撮影に優れているであろうS5IIを使っていれば自ずと動体撮影欲も高まるだろう。
また毎週末のように羽田や成田へ通うようになるかもしれない。そして秋になれば航空祭シーズンが始まる。
そうなってしまえば、もう抗えないだろう。覚悟を決めて、新しい扉を開く。開いてしまう。気がするぞ。

このブログを書いていて、自分で自分の背中を押しているのが分かる。はぁぁぁ………やれやれだ。
今回のように実際の使用シーンに則したシグマの体験イベントは本当に危険で困る。

シグマめぇぇぇ………
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※3Dプリンターを使ったカメラ&レンズアクセサリー色々製作&販売中です!
◆dpクワトロ用のびる液晶シェード
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◆DPメリル用LVF-01ブラケット
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◆SIGMA dp0Q用つけっぱなしフード
◆SIGMA dp1Q & dp2Q & dp3Q用フード
◆SIGMA dp Quattro用カード/USBカバーオープナー(DMM.make)
◆SIGMA sd Quattro / sd Quattro H +PG-41用バッテリー型SDカードホルダー
◆SIGMA DP1、DP1s、DP1x、DP2、DP2s、DP2x用アクセサリー群
◆SIGMA 初代DP、DP Merrill、dp Quattroシリーズ用アルカスイスプレート
◆SIGMA fp+LVF-11用アイピースキャップホルダー&アルカスイス互換プレート
◆SIGMA fp用スモールグリップ&HG-21用追加サムグリップ
◆SIGMA fp用LVF-01ブラケットシリーズ&コールドシュー端子ブラケット
◆SIGMA fp用後玉チェッカー&ライカ エルマー50F2.8用沈胴ストッパー&リミッター
■日本カメラ 2016年3月号に3Dプリンターで製作したカメラアクセサリーが紹介されました!
■日本カメラ 2016年4月号に3Dプリンターで製作したカメラアクセサリーが紹介されました!
■SIGMA 新製品体験イベント 2017 spring(in大阪)にオリジナルアクセサリーを出展しました!
■SIGMA 新製品体験イベント 2017 spring(in黒川)にオリジナルアクセサリーを出展しました!
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by foxfoto
| 2023-02-10 20:00
| ●撮影機材ネタ